| 音楽専門学科コースを有さずにも拘わらず、多数のプロ音楽家を輩出してきた 早稲田大学。その中でも『早稲田大学ピアノの会』といえば、レベルの高さは 著名であり、音楽大学においてトップレベルの学生までもが在籍するほど。 自身も歌手として活躍する音楽プロデューサーの古屋博敏氏が、長髪をなびかせながら 物凄い勢いでベートーヴェンを弾きこなす小川実の音楽性や人間性に惚れ込み、 彼をリーダーに据えた『早稲田大学ピアノの会』プロジェクトを創り上げました。 演奏する面々は、若さと情熱溢れる早稲田大学在学中のピアニスト。 リーダーの小川実は現在文学部哲学専攻3年、重松和人は政治経済学部2年、 山田翔平は教育学部教育楽科2年。 古屋博敏氏自らがエグゼクティブ・プロデューサー、サウンドプロデューサーとして 立ち、制作期間中は共同作業を行いながら、国内外で音楽制作現場に経験豊富な古屋氏の哲学と ノウハウを余すところなくメンバーに伝え続け、彼らをデビューへと導いた渾身の一作。 録音にもこだわり、ピュア・サウンドを追求したDSD5.6MHz、PCM192kHzの ハイサンプリング・レート・レコーディング。アーティストたちの情熱と呼吸を 余すところなくダイレクトに表現しています。 10月1日のリリース記念コンサートの他に11月の早稲田大学の早稲田祭にも 出演が決定しています。(KING INTERNATIONALレコードより) |
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こんにちは、小川実と申します。現在3年生、文学部で哲学を勉強しています。
小中高大と、ずっと早大キャンパス周辺の学校に通っていて定期なるものを
買ったことがない、生粋の早稲田人(?)であります。好きな作曲家は、
バッハ、ベートーヴェン、ラフマニノフ等々。”PASSION”では、ベートーヴェンのソナタ「熱情」、
ラフマニノフは「鐘」の前奏曲と、ヘンデルの小品を弾かせていただきます。
幼少のころから、しばしばベートーヴェンのソナタには触れていて、
なかでも「熱情」は没頭できる作品でした。形式と情感との緊張、
力と力が弁証法的に織り混ざりあう、その極地と言える傑作でしょう。
「鐘」の前奏曲は、私が初めてラフマニノフに取り組んだときの曲です。
クレムリンの鐘をモチーフとしているのでしょうか、重く広がるダイナミズムに心を奪われます。
ヘンデルの小品は、もともとはチェンバロのための組曲の中のひとつです。
出会いは名手フリードリヒ・グルダのアルバムの中でした。
同じテーマを変奏していくシンプルな構成なのですが、
それぞれのヴァリエーションにそれぞれの表情があり、
表現する楽しみを教えてくれる曲です。3曲とも思い入れの強い作品であり、
その思いがエネルギーとなって曲に漲るような演奏を目指しました。
聴いて頂ければ幸いです。
初めまして、重松和人と申します。長崎西高校を経て、現在政治経済学部国際政治経済学科の二年生です。長崎生まれの長崎育ちですが、九州男児っぽくないとよく言われます。なんでしょうか(笑)?ピアノは9歳から地元講師の下で本格的に習いはじめました。ドビュッシー、ラヴェル、カスキ、グリーグなど主にフランス近代や北欧の曲に魅力を感じます。
今回"PASSION"制作に取り組むにあたって、僕が目標にしていたことが一つあります。それは「自分の込めうる限りの歌を曲に込める」ということです。曲自体が歌心に溢れているドビュッシーの「夢」、カスキの「夢」、「森の精」を選んだのもそのような理由からです。ドビュッシーの「夢」はその夢幻的で美しく切ない曲想で言わずと知れた名曲です。カスキの「夢」は、作曲者の生まれ故郷であるフィンランドのカレリア地方の朝露と靄にまみれた針葉樹林を連想させる、何処かみずみずしさを感じる曲です。「森の精」は、北欧独特の透明な木漏れ日が射しているカレリアの森をキラキラと飛び回る、可憐な妖精の姿を連想させます。
今回の企画で個人的に最も嬉しいのは、ベートーヴェン、ショパンやヘンデルといった名だたる作曲家達の中に、謙虚過ぎるあまり生前評価されなかったカスキを堂々と並べられたことです。このCDを手に取ってカスキという作曲家を知り、気に入っていただける方が1人でもいらしたら幸いです。
皆さん、はじめまして。早稲田大学教育学部二年の山田翔平です。“PASSION”では最後の三曲を任されていました。それも、サティのジムノペディ一番、ショパンの木枯らしエチュード、アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズというすばらしい三曲なので、なおさら自分の力を信じていかなければと大変でした。私はこのCDを制作するに当たって、様々なことを学ぶことが出来ました。演奏に関しては、ショパンについて深く研究し、練習法から構成まで隅々まで確認し向上に努め、サティは自分なりのイメージをつかみ、自分に出来ることを精一杯出来たと自負しています。演奏意外に関しても、チームとしての自分の役割や責任を感じることができ、古屋さんをはじめとした様々な方々と接することでまるでインターンを受けているような製作期間でした。皆様といっしょに協力し、自分の力を信じ、“PASSION”を生み出せたことは、私の誇りに思います。最後に、協力していただいた方々、応援していただいた方々に感謝いたします。それでは、ぜひ“PASSION”をよろしくお願いしたします。